# fxir.jp 再監査報告書(是正確認) **対象**:https://fxir.jp/ 全公開ページ **基準**:為替介入研究所 会則 v1.0(SHA-256 `a569164…`、再実測で一致) **前回報告**:AUDIT-2026-08-08 v1.0(指摘 CRITICAL 3 / HIGH 3 / MEDIUM 7 / LOW 7) **再監査日**:2026年8月8日(JST) **版**:AUDIT-2026-08-08-R1 / v1.0 --- ## 0. 結論 | 前回指摘 | 件数 | 是正済 | 部分是正 | 未是正 | |---|---|---|---|---| | CRITICAL | 3 | **3** | 0 | 0 | | HIGH | 3 | **3** | 0 | 0 | | MEDIUM | 7 | 5 | 2 | 0 | | LOW | 7 | 6 | 0 | 1(対象外) | **CRITICAL 3件・HIGH 3件はすべて是正を確認した。** 前回報告の中心的な指摘は「本文では正しく留保しているのに、留保の対象となる文書やコードが公開されていないため読者が検証できない」ことだった。今回、その鎖が繋がったことを**実測で確認しただけでなく、監査人が独立実装で全数値の再現に成功した**。前回「検証不能」として判定を保留した数値群について、本報告で初めて判定を下せる状態になった。 新たに検出した事項は6件(HIGH 1 / LOW 5)。うち N-1 は事前登録された判定閾値の表示不一致であり、E6 決着前の是正が望ましい。 --- ## 1. 監査人による独立再現(第17条・第24条) 前回は入力データとコードが非公開のため再現不能だった。今回、以下が揃ったため**独立再計算を実施した**。 ### 1.1 入力データの同一性確認 verify.html および `WP-001-claims.json` が宣言する日足データのハッシュと、監査人が保有する OANDA USD/JPY 日足 CSV を突合した。 | 項目 | 値 | |---|---| | 宣言値(`SRC-OANDA-D1.sha256`) | `1fdae032f3f95f9cb9dbcdb30f3dd80cc2163142be767bc6f278d50697e2879b` | | 監査人手元ファイルの実測値 | `1fdae032f3f95f9cb9dbcdb30f3dd80cc2163142be767bc6f278d50697e2879b` | | 判定 | ✅ **完全一致(バイト単位)** | | 実データ範囲 | 2002-05-06 〜 2026-08-07(6,300行)= 宣言値と一致 | 再配布不可の原データについて「ハッシュで同一性を確認する方式」が、**実際に機能することを実証した**。第8条3号の直接取得に該当しない旨(TradingView 経由)を自ら開示し、Tier 2 に格付けしている点も適切である。 ### 1.2 独立実装による再計算 公開された `halflife_audit.py` は**使用せず**、WP-001 §2.3 の定義のみから監査人が別実装(pandas/scipy)を作成して再計算した(第17条が求める「別アルゴリズムによる確認」)。 | Ep | 期間営業日数 | Cost | Impact | 効率 | 直前速度 | 半減期 | 判定 | |---|---|---|---|---|---|---|---| | E1 | 1 | 2.84 | 5.55 | 0.51 | 0.42 | 1 | ✅ 全項目一致 | | E2 | 2 | 6.35 | 6.41 | 0.99 | 0.35 | 5 | ✅ 全項目一致 | | E3 | 3 | 9.79 | 7.23 | 1.35 | 0.88 | 15 | ✅ 全項目一致 | | E4 | 2 | 5.53 | 4.40 | 1.26 | 0.34 | **431** | ✅ 全項目一致 | | E5 | 5 | 11.73 | 5.69 | 2.06 | 0.38 | 5 | ✅ 全項目一致 | | E6 | 3 | 12.70 | 8.51 | 1.49 | 0.17 | 未回復(観測4日) | ✅ 全項目一致 | Spearman 順位相関(E1〜E5, n=5): | 変数 | 論文値 ρ / p | 監査人再計算 ρ / p | 判定 | |---|---|---|---| | 直前速度 | −0.359 / 0.553 | −0.359 / 0.553 | ✅ 一致 | | Cost | +0.205 / 0.741 | +0.205 / 0.741 | ✅ 一致 | | 効率 | +0.462 / 0.434 | +0.462 / 0.434 | ✅ 一致 | | Impact | −0.051 / 0.935 | −0.051 / 0.935 | ✅ 一致 | §3.1 の個別数値についても独立に確認した。 | 記述 | 論文値 | 監査人再計算 | 判定 | |---|---|---|---| | 2026-08-07 高値 | 158.575円 | 158.575 | ✅ | | 200日移動平均(同日) | 約158.08円 | 158.067 | ✅ | | 2026/05/01 日中値幅・安値 | 1.842円 / 155.488 | 1.842 / 155.488 | ✅ | | 2026/04/30 日中値幅・安値 | 5.170円 / 155.556 | 5.170 / 155.556 | ✅ | | 2026/05/04 日中値幅・安値 | 1.603円 / 155.702 | 1.603 / 155.702 | ✅ | **結論:WP-001 §3.1・§3.2・§3.3 に掲載された全数値は、ハッシュ検証済みの入力データから独立実装により完全に再現された。** これは前回報告で「入力データとコードが公開されるまで検証不能」として判定を保留した部分に対する、実測に基づく肯定的判定である。「同じ証拠から、同じ結論を追試できる」という主張は、日足由来の派生値に関する限り**成立している**。 未再現:+α 基準②③(FRED DGS2 を要するため未取得)、1分足統計(原データ非公開・ハッシュ未記録)。これらは依然として本監査では検証していない。 --- ## 2. 前回指摘の是正状況 ### 2.1 CRITICAL — 3件すべて是正 #### ✅ C-1 再現パッケージの不在 → **是正** | 項目 | 前回 | 今回(実測) | |---|---|---| | `halflife_audit.py` | 404 | `/research/WP-001/code/` に移設・**200**(3,707B)。掲示ハッシュ `df3ffb9b…8265` と実測が一致 | | `build_episodes.py` | 404 | **200**(8,752B)。掲示ハッシュ `97254ceb…6f16` と実測が一致 | | 再現手順 | なし | `REPRODUCE.md` を新設・200 | | 入力データの来歴 | 名称のみ | 日足に SHA-256 付与、原典リンク(財務省・FRED・日銀)を追加 | | 取得手順 | なし | `research/WP-001/data/README.md` を新設・200 | verify.html の文言も実態に合わせて改められた。 > 「この研究を信用する必要はない。以下の正本・入力・コード・監査結果から、**派生計算の全段を追試できる**。価格原系列(OANDA)のみ再配布不可のため、**取得条件とハッシュで同一性を確認する方式とする**。」 主張の範囲を「派生計算の全段」に限定し、原系列の制約を明示した点は正確である。§1 のとおり、この主張は監査人の再現により裏付けられた。 さらに `REPRODUCE.md` には、独立再計算で一致しなかった項目が自主的に開示されている。 > 「1時間足値幅の下限のみ、時間窓の切り方(クロック時 vs 介入時刻起点)により6.8/9.2pipsの差が生じる(第17条に基づく開示。最大値37.0は一致)。」 第17条「結果が一致しない場合、その不一致を隠してはならない」の実践として評価する(ただし本文への反映は未了 → N-3)。 #### ✅ C-2 存在しない PR-001 を「事前登録済み」と表示 → **是正** | 項目 | 実測 | |---|---| | `/docs/pr-001.md` | **200**(5,318B) | | 掲示ハッシュ | `7a07369f3bb3009b863b3edb03baec9c8265628c4735287a28fa11ea31e4ea28` | | 実測ハッシュ | 同一 ✅ | | research.html の状態 | 「準備中」→ **「公開」**、公開時刻 `2026-08-08T12:30+09:00` を明記 | 内容も実質を伴っている。WP-001 §4.3 の3基準に加え、文言だけでは一意に定まらない運用細則(半減期閾値、生存窓、②の基準値と発火線)を数値で固定しており、事前登録として機能する水準にある。E6 決着(9月日銀会合)の 1 か月以上前に固定された点も要件を満たす。 残件:外部タイムスタンプ(OpenTimestamps)は未刻印であり、**事前性の証明は依然として自己掲示に依存する**。ただしこの限界はサイト自身が明記している(→ §3 残件)。 #### ✅ C-3 撤回した初期版が閲覧不能 → **是正**(前回提案の第2案を採用) 改訂履歴が次のように整理された。 > 「**初期草稿(2026-08-08・未公開)**: 第2・3章を公開前に全面改訂(右打ち切り処理誤り・標本独立性欠如)。会則第31条の「撤回」は公表済み成果を対象とするため、公開版の系列はv1.0以降とする」 「撤回」の語を公表済み成果に限定し、未公開草稿と公開系列を分離した処理は会則の定義に忠実である。あわせて v1.1 も `wp-001_v1.1.md`(200・ハッシュ一致)として新たにアーカイブされ、v1.0 / v1.1 / v1.2 の3版が並存保存される状態になった(第32条2項)。 なお、§3.4「撤回した分析」は本文に残っており、初期草稿での誤り(ρ = −0.555、右打ち切りの不当処理、標本独立性の欠如)の記述は削除されていない。誤りの記録を残したまま用語だけを正した処理として適切である。 --- ### 2.2 HIGH — 3件すべて是正 #### ✅ H-1 E1 の +α 判定の矛盾 → **是正** §4.6 に運用細則が追記され、根因だった生存窓の定義が明記された。 > 「生存窓は、最終介入日の翌営業日から半減期到達日の**前日**までとする(到達日当日の事象は「効果の生存中に発生した」と認めない)。営業日は土日を除く週日とし、国内祝日は価格系列が存在するため算入する。」 この定義の下で E1(半減期1営業日)の生存窓は空集合となり、§4.6 表の E1 行は ①②③ すべて「窓なし/判定不能」、総合判定も **「判定不能」** に統一された。§7.3 も「半減期が1営業日級のエピソードでは生存窓が構造的に空集合となるため、+α基準は原理的に適用できない」と補強され、両者が整合した。 第58条が認める「判定不能」を正式な結果として採用した処理であり、適合と判断する。営業日定義(週日ベース・国内祝日算入)は、監査人が E4 の「+13営業日」を再計算して整合を確認した(L-2 も同時に解消)。 #### ✅ H-2 FAQ が推論を FACT 表示 → **是正** 前回推奨した分離がほぼそのまま反映された。 > 「半減期は1営業日から431営業日まで分布する **FACT**。5.53兆円のエピソードが431営業日、11.73兆円が5営業日 **FACT**(n=6の記述的観察)。**投入額と半減期の関係は、n=5・Spearman全p>0.4のため統計的に結論できない**」 FACT タグの範囲が実測値に限定され、説明力に関する部分は第22条の求める「結論できない」に置き換わった。トップページ本文の要旨も「1営業日から431営業日」に統一されている。 #### ✅ H-3 PASS の根拠仕様が非公開・留保表示なし → **是正** | 項目 | 実測 | |---|---| | `/docs/spec-ai-001_auditor_v0.2.md` | **200** | | `/docs/spec-ai-001_auditor_v0.1.md` | **200**(v0.2 は差分改定のため基準版も必要) | | PASS の留保表示 | dashboard・status.html の両方に追加 | | 人的レビューの明示 | verify.html に追加 | | 外部タイムスタンプの明示 | verify.html に追加 | 留保文言: > 「PASSは機械的整合チェック(SPEC-AI-001 Layer A)の合格を意味する。研究内容の正しさを保証しない(会則第53条)」 > 「**人的レビュー** — 執筆者本人による確認のみ。第三者(執筆者以外)によるレビューは未実施」 > 「**外部タイムスタンプ** — 未実施(現状は自己掲示のみ)。GitHub公開リポジトリへの収載とOpenTimestamps刻印を初回コミット時に実施予定」 さらに公開された SPEC-AI-001 v0.2 は、Auditor 自身の失敗を記録している点で評価できる。 > 「v0.1はWP-001のclaimsに対し PASS(0/0)を返したが、外部の人間監査が…不一致を発見した。**Auditorが単一成果物の内部整合しか見ておらず、成果物間の整合を検査していなかった**ことが原因である。」 検査器の見落としを検査器の仕様書に記録し、ルール `X-01`(INPUT_RANGE_MISMATCH, CRITICAL)として機械検査化した処理は、第30条・第33条の趣旨に沿う。 --- ### 2.3 MEDIUM — 5件是正・2件部分是正 #### ✅ M-1 「実施日数」列 → **是正** 列名が **「期間営業日数」** に変更された。監査人の再計算により、E1〜E6 の値 1/2/3/2/5/3 がすべてエピソード期間の営業日数と一致することを確認済み(公開コード中の `EPISODES` 定義も E3=2日・E5=3日の実施日と整合)。 #### ✅ M-2 Claim Manifest が FACT を一次資料に接続していない → **是正** `WP-001-claims.json` が 6,597B → 10,130B に拡張され、構造が改善された。 - `sources` が 1 件(報道・Tier 3)から複数に拡充。**財務省(Tier 1・URL 付)**、FRED(Tier 1・URL 付)、日銀、OANDA 日足/1分足(Tier 2)を登録 - 全 `source` に `retrieved_at` をタイムゾーン付きで記録(例:`2026-08-08T12:00+09:00`)→ 第45条・第46条を充足 - **各 FACT claim の `evidence` に `source_id` が接続された**(例:`C-HL-E4` → `CALC-HL` + `SRC-OANDA-D1` + `SRC-MOF-FX`)。第28条の来歴の鎖が「主張 → 算出 → コード → 入力 → 原典」まで到達 - 日足に SHA-256 を付与。1分足は `"sha256": null` とし、`"取得時ハッシュ未記録(第27条水準に未達であることを明示)"` と注記 未達部分を `null` で埋めて注記する処理は、第15条(推論による補完の禁止)と第58条に忠実である。 #### 🔶 M-3 一次資料への外部リンクが 0 本 → **部分是正** index.html の外部リンクが 1 本(x.com のみ)から 5 本に増加した。 | 一次資料 | 原典リンク | |---|---| | 財務省 外国為替平衡操作 | ✅ mof.go.jp | | 日本銀行 決定会合 | ✅ boj.or.jp | | FRB H.4.1 | ✅ federalreserve.gov | | CFTC COT | ✅ cftc.gov | | NY連銀 四半期為替操作報告 | ❌ リンクなし | | OANDA | ❌ リンクなし(TradingView 経由のため canonical URL 不在。妥当) | verify.html にも財務省・FRED・日銀への「原典 ↗」リンクが追加された。 残件:**events.html の「財務省 片山財務大臣談話(2026-08-03)」は依然リンクなし**。これは E6 の Occurrence を CONFIRMED たらしめている唯一の根拠であり、優先度は他より高い(→ N-5)。 #### ✅ M-4 訂正履歴に時刻・TZ がない → **是正** > 「改訂履歴(**v1.1以前の各版は同日内で確定時刻の記録がない。v1.2以降はISO 8601(+09:00)で記録する**)」 > 「**v1.2(2026-08-08T15:40+09:00)**: 外部監査 AUDIT-2026-08-08 への対応。…」 過去分を遡って捏造せず「記録がない」と明示したうえで、以後の運用を宣言した処理は第11条4項(履歴の書き換え禁止)および第58条に適合する。第45条・第46条の水準に到達した。 #### ✅ M-5 COI 開示がない → **是正** `/coi.html`「利益相反・研究と取引の分離に関する開示」が新設され、全ページのフッターから到達可能になった。第38〜41条の各条に対応する5項目を開示している。 特に評価する点: - 取引の事実を否定せず明示(「アルゴリズム取引の研究・運用を行うことがあり、ポジションを保有することがある」) - 第39条2項に対し「Canonical Event First 原則」——無料公開の成立後にのみ全チャネルへ配送し、有料購読者への先行提供は行わない——を明文化 - 第39条3項のブラックアウト内部規程は「策定中」と現状のまま記載し、確定までの上限規範を提示 - 「**本開示は自己申告であり、外部監査による履行確認は未実施である(第58条に基づく明示)**」と自ら限界を宣言 #### ✅ M-6 Data Package の不一致・導線破綻 → **是正** research.html に「FXIR DATA / Data Package(準備中)」節が新設され、導線先に実体が生じた。無料・有料の境界も明文化された。 > 「研究成果の検証に必要な証拠——本文・データ系列・計算コード・ハッシュ——は常に無料で公開する。有料範囲は、整形済みCSV/JSON・API・更新保証という再利用の利便性に限る(会則第60・61条)。」 dashboard・data.html の表現も同趣旨に統一され、状態表現の揺れ(「法務確認後に開始」/「準備中」)も解消された。第61条が求める「検証可能性を著しく損なわない方法」の具体化として適切である。 #### 🔶 M-7 ハッシュに外部タイムスタンプがない → **部分是正(開示による)** アンカリングそのものは未実施だが、verify.html および research.html に未実施である旨と実施計画が明記された。第26条は任意規定であり、限界の開示によって第58条の要求は満たしている。ただし **C-2(PR-001 の事前性)が依然この弱点に依存している**点は変わらない(→ §3 残件)。 --- ### 2.4 LOW — 6件是正 | # | 指摘 | 状態 | 確認内容 | |---|---|---|---| | L-1 | 半減期の単位が不統一 | ✅ 是正 | index 本文・チャート(「1営業日」「431営業日」)、dashboard(「効果半減期・営業日」「431」)、§4.6 表すべて営業日に統一 | | L-2 | 「営業日」の定義が未明示 | ✅ 是正 | §4.6 に「土日を除く週日とし、国内祝日は価格系列が存在するため算入する」。監査人の再計算と整合 | | L-3 | 数値がアニメーション完了まで 0 表示 | ✅ 是正 | 遷移直後の取得で `-45,473` `$317.7bn` を確認。0 表示は再現せず | | L-4 | sitemap に正本が未登録 | ✅ 是正 | 11→17 件。`docs/wp-001.md`・`wp-001_v1.1.md`・`wp-001_v1.0.md`・`kaisoku_v1.0.md`・`pr-001.md`・`coi.html` を追加 | | L-5 | dashboard KPI ラベルが不明瞭 | ✅ 是正 | 「H.4.1 **ΔCustody UST**(2026-08-05) $-25.5bn / **RRPプール Δ** $-16.8bn」と対応を明示 | | L-6 | 「公開前修正」の表現 | ✅ 是正 | 「**v1.1確定作業中の修正**(§4.6との時間的矛盾の解消)」に改訂 | | L-7 | プロジェクト側コピーのプレースホルダ | — | サイト外の事項。公開正本は 2026年8月8日で確定・ハッシュ一致 | --- ## 3. 新規に検出した事項 ### 🔴 N-1(HIGH)E6 の 50%回復線が、事前登録値と表示値で一致しない **関係条文**:第11条、第16条、第19条 **観測事実** | 所在 | E6 50%回復線 | |---|---| | `/docs/pr-001.md`(事前登録・拘束値) | **159.483円** | | `/data.html` | **159.481 円** | | `/dashboard/` | **159.481 円** | | 監査人の独立再計算 | **159.483**(PR-001 と一致) | **原因(監査人による特定)** E6 の Impact は未丸めで **8.514円**(= 163.740 − 155.226)。 - PR-001・正しい計算:155.226 + 8.514 × 0.5 = **159.483** - 表示値:155.226 + **8.51**(§3.2 表の丸め値)× 0.5 = 159.481 すなわち、表示側が §3.2 の丸め後 Impact から閾値を再計算している。**丸めの順序が異なる。** **なぜ重大か** PR-001 は「E6の決着前に登録することで、事後の裁量を排除する」ことを目的として、閾値を数値で固定している。その拘束値と、読者が実際に目にする値が異なれば、事前登録の意義が損なわれる。 具体的には、E6 の終値が **[159.481, 159.483) の区間に入った場合、dashboard は「半減期到達」と表示し、PR-001 は「未到達」と判定する**。区間は狭いが、判定の分岐を生む。判定が現に係属中(9月日銀会合待ち)であるため、決着前の是正が望ましい。 なお 2026-08-04〜08-07 の終値は最大 158.462 であり、**現時点でこの差が判定に影響した事実はない**(監査人が確認)。 **是正案**:dashboard・data.html の閾値算出を未丸め Impact に統一し、`159.483` を表示する。あわせて §3.2 の Impact 列に「表示は小数第2位まで。閾値計算は未丸め値による」旨を注記する。 --- ### 🟡 N-2(LOW)ダッシュボード来歴 manifest の `source_commit` が不正値 `/dashboard/dashboard-manifest.json` は入力6ファイルの SHA-256 と生成時刻(`2026-08-08T15:51:25+09:00`)を記録しており、第25条・第27条の実践として優れている。ただし: ```json "source_commit": "uncommi", "commit_note": "Actionsがcheckoutしたsource treeのcommit。生成物(本manifest含む)はその子commitに収録される(source commit → build artifact → deploy)" ``` `"uncommi"` は commit ハッシュではなく、`uncommitted` 等の切り詰めと推定される。宣言された「source commit → build artifact → deploy」の鎖が起点で切れている。GitHub リポジトリが未公開である現状(M-7 参照)と併せ、来歴の最上流が追跡できない。 **是正案**:リポジトリ公開時に実 commit SHA を格納する。未確定時は `null` とし、その旨を注記する(第15条の趣旨)。 --- ### 🟡 N-3(LOW)1時間足値幅の不一致が本文に反映されていない `REPRODUCE.md` は「1時間足値幅の下限のみ、時間窓の切り方により 6.8/9.2 pips の差が生じる」と第17条に基づき開示している。一方 WP-001 §3.1 本文は「1時間足値幅は **6.8**〜37.0 pips」とのみ記載し、この感度に触れていない。 説明B(無秩序への反応)の棄却根拠に関わる数値であり、開示が REPRODUCE.md にのみ存在する状態は、本文だけを読む読者に届かない。**是正案**:§3.1 に脚注で窓依存性を付す。 --- ### 🟡 N-4(LOW)「直前速度」の定義が一意に定まらない §2.3 の定義「初回介入日の前5営業日における終値変化の平均絶対値」は、少なくとも2通りに読める。 | 解釈 | E1 | E2 | E3 | E4 | E5 | E6 | |---|---|---|---|---|---|---| | 終値差分5本(前日までの diff 5個) | 0.39 | 0.59 | 0.74 | 0.36 | 0.36 | 0.28 | | **終値5本から差分4本**(論文の実装) | **0.42** | **0.35** | **0.88** | **0.34** | **0.38** | **0.17** | | 論文掲載値 | 0.42 | 0.35 | 0.88 | 0.34 | 0.38 | 0.17 | 監査人は当初、前者で実装したため再現に失敗し、ρ も −0.079(論文 −0.359)となった。後者に切り替えて全値・ρ とも完全一致した。 論文の実装は妥当だが、**定義文だけでは第三者が一意に到達できない**。H-1 で生存窓の定義を明記したのと同種の問題である。 **是正案**:§2.3 に「前5営業日の終値5本から算出した差分4本の平均絶対値」と明記する。 --- ### 🟡 N-5(LOW)events.html の一次資料が未リンク(M-3 残件) E6 の実施の事実を CONFIRMED たらしめている唯一の根拠「財務省 片山財務大臣談話(2026-08-03)」に、依然としてリンク・取得日時・スナップショットがない。index.html の4資料はリンク化されたため、相対的に目立つ。NY連銀の四半期報告も同様。 ### 🟡 N-6(LOW)仕様書・コード類が sitemap に未登録 sitemap は正本 `.md` と `coi.html` を収録するよう改善されたが、`docs/spec-ai-001_auditor_v0.1.md` / `v0.2.md`、`docs/spec-h41_v1.0.md`、`research/WP-001/code/*.py`、`REPRODUCE.md`、`data/verify/WP-001-claims.json` は未登録。いずれも 200 で到達可能であり実害は小さいが、検証系の索引性は改善余地がある。 --- ## 4. 残件(サイト自身が限界として明示済み) 以下は未達だが、いずれもサイト上で明示されており、第58条・第59条に照らして隠蔽には当たらない。監査上は「開示された未達」として記録する。 | 項目 | 現状 | 影響 | |---|---|---| | 外部タイムスタンプ(OTS) | 未刻印。GitHub 初回コミット時に実施予定と明記 | **PR-001 の事前性は自己掲示に依存**。C-2 の完全解消には必要 | | 第三者レビュー | 未実施(執筆者本人の確認のみ)と明記 | 第53条本文の水準には未到達 | | 1分足データのハッシュ | 取得時ハッシュ未記録と明記 | §3.1 の分足統計(1.8 pips / 14.3 pips)は再現不能。**本監査でも未検証** | | ブラックアウト内部規程 | 策定中と明記 | 第39条3項。課金開始前の確定が前提 | | +α 基準②③の再現 | FRED DGS2 未取得のため本監査では未実施 | §4.6 の判定は本監査では検証していない | --- ## 5. 総合所見 前回の指摘20件のうち、CRITICAL・HIGH の6件がすべて是正され、MEDIUM・LOW も 11件が是正、2件が部分是正(残件は開示済み)となった。是正は文言の手直しではなく、**コード・仕様書・事前登録・COI 開示の実体を伴っている**。 最も重要な変化は、前回「検証不能」として判定を保留した領域が、実際に検証可能になったことである。本監査では、 1. 宣言された入力データのハッシュが手元ファイルとバイト単位で一致し、 2. 公開コードを用いない独立実装により、§3.1・§3.2・§3.3 の**全掲載数値が完全に再現**された。 これにより「Don't trust, verify.」は、少なくとも WP-001 の日足由来の派生値に関して、標語ではなく実行可能な手続きになった。会則第24条・第28条の要求水準に到達したと判定する。 指摘への対応の質も評価に値する。C-3 では「撤回」の語を会則の定義に照らして再整理し、H-1 では矛盾した表を一方に寄せるのではなく根因(生存窓の未定義)を潰し、M-2 では未達部分を `null` と注記で残し、M-5・M-7・H-3 では自らの限界(自己申告・未刻印・第三者レビュー未実施)を明示した。第29条(結論保護の禁止)と第58条(不明を認める義務)が、指摘対応の局面でも機能している。 残る優先課題は3点である。**N-1(事前登録閾値の表示不一致)は E6 決着前に是正されたい。** OTS 刻印は PR-001 の事前性を自己掲示から第三者検証可能な状態へ移す唯一の手段であり、C-2 の完全解消に必要である。第三者レビューは第53条本文が求める水準であり、現状は「未実施」の明示によって誠実性は保たれているものの、未達であることに変わりはない。 --- ## 附録:本再監査の再現手順 ```bash # 1. ハッシュ検証 — 掲示値と実測が一致することを確認 for f in docs/kaisoku_v1.0.md docs/wp-001.md docs/wp-001_v1.1.md docs/wp-001_v1.0.md \ docs/pr-001.md docs/wp-001.pdf data/verify/WP-001-claims.json \ research/WP-001/code/halflife_audit.py data/episodes/build_episodes.py; do curl -s "https://fxir.jp/$f" | sha256sum | sed "s|-|$f|" done # 2. 前回404だった参照先が解決したことを確認 for p in research/WP-001/code/halflife_audit.py research/WP-001/REPRODUCE.md \ research/WP-001/data/README.md docs/pr-001.md \ docs/spec-ai-001_auditor_v0.1.md docs/spec-ai-001_auditor_v0.2.md \ docs/spec-h41_v1.0.md coi.html; do echo "$p -> $(curl -s -o /dev/null -w '%{http_code}' https://fxir.jp/$p)" done # 期待: すべて 200 # 3. 入力データの同一性(第28条) sha256sum OANDA_USDJPY_1D.csv # 期待: 1fdae032f3f95f9cb9dbcdb30f3dd80cc2163142be767bc6f278d50697e2879b # = claims.json の sources[SRC-OANDA-D1].sha256 # 4. 独立再計算(第17条)— 公開コードを使わず §2.3 の定義から再実装 # Impact = 初回介入日の高値 − エピソード期間の最安値 # 閾値 = 最安値 + Impact×0.5(未丸め) # 半減期 = 最終介入日の翌営業日以降、終値が閾値を初めて回復するまでの営業日数 # 直前速度 = 前5営業日の終値5本から算出した差分4本の平均絶対値 ← N-4 # → E1..E6 = 1/5/15/431/5/未回復、ρ = −0.359/+0.205/+0.462/−0.051 を再現 ``` JS 描画ページ(dashboard / data / verify / events / status)は静的取得では読めない。本監査ではブラウザで描画完了後のテキストを取得した。 --- **再監査報告書 AUDIT-2026-08-08-R1 v1.0** 本報告書は AI(Claude, `claude-opus-5`)が生成した。会則第14条により、本報告書の記述はそれ自体を FACT とは扱えない。ハッシュ・HTTP ステータス・独立再計算の結果は附録の手順により第三者が確認できる。§1 の再現結果は監査人が別実装で得たものであり、研究所の公開コードの実行結果ではない(第17条の独立確認に相当)。確認できない記述(評価・解釈・是正案)は監査人の見解である。 **DON'T TRUST, VERIFY.**